本日の詩

詩なり詩なり

090406/23:43

というわけには
いかなかったんだ

あのままでいる
というわけには

励ましつづける
資格なんてなかったんだ

まるでそんなもの
なかったんだ

君の親しい人は
尊敬という
言葉を用いた

それはきっと
さっきテレビで見た
手術で子どもの命を救う
医者みたいな人に
使うべきなんだ

君のためになにも
できなかったじゃないか

こうして
君を取り残したりなんかして

自分の作った迷路に
今日も迷い込んで
一隅で泣き出す代わりに

電話でへらへらと
君に助言したりした

ああ
君らは
純金のように重くて
夏みかんのように酸っぱくて
ソラマメのように青くって
もう
とても
持ちこたえられなかったんだ

私だって
鋼鉄のように固くって
明け方の空のように
不可思議で
末をいくらか削がれた
ヒバのように清冽な
ありようを
持たなくては
とても
持ちこたえられなかったんだ

このままでいい
というわけには
いかないから

あのままでいい
というわけには
いかなかったんだ

ああ
君は決して信じないだろうけど
君の力を引き出したのは
着の力を引き出す力を
君が私から引き出したからなんだよ
その信頼の力は
どこからくるのかな
その強い力を
少しくれないかな

君の頼ろうとしている人は
今日も明日もあさっても
不安で体が右に左に
傾いで倒れそうなのさ