2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧
天上の最も美しい 光 自然と不自然の間に あって 漂っているときに 全てを 照らしてほしいのです 私はもう 何が欲しいのか わからなくなっているのです 手に入れたとたん それが 欲しかったかどうかさえ わからなくなるのです それを 知って 自然と不自然の…
夜の終わりに 本当の夜がやってくる 夜に底はない 曙光がさして 夜の終わりを感じたら それは 新しい夜の始まり 仮装した夜は どんなに美しく着飾っても 夜であることを 隠すことができない 彼女の顔を見るのだ 美しい色彩で 彩ることのできなかった 見間違…
紙片とチーズ 君は どんな種類のチーズが好き 私は 青い、君の好きな お皿にのったチーズが好き 夜中に 静かに コーヒーを飲んでいると 雨が かたまりのように降ってきた 明日は働きたくない 勤勉な ふりをしている 自分が嫌なんだ 庭には新しく 植えられた…
今日はもう 強くなるのは やめようと思う 涙も出ないし 声も出ない 眠ることもできないし 食べることもできない 昨日より先週より昨年より 強くなるのは やめようと思う 弱くなって 弱くなって 今日は どんな一言にも倒れ どんな視線からも逃げ どんな風にも…
毎日書けなくてごめんなさい。暗い詩ばっかりで申し訳ない。 ============================================================== はっきりとした 目標もなく 思い描いた ビジョンもなく たどりつきたい ゴールもなく 入念な準備も なかった それでも どういう…
五色の風の 五番目の色に吹かれて 風見鶏 泣いている 六色の雨の 六番目の色に降られて 風見鶏 泣いている 七色の風の 七番目の色に 風見鶏 泣いている 黒い風見鶏 あらゆる色を吸収して 吐き出せなくって苦しくって 泣いている 風見鶏 みんなお前が くるく…
あまりにも多くの美しいあやまちが あまりにもあなたの人生を美しくする あなたの生きている限り あなたの後悔が続くとして あなたの苦闘が続くとして それらをあやまちではなくするための だれかの喜びの端緒に変えるための
雨 だんだん年を取って みんなが大人になる間 私はサンショウウオになった だんだん雨が好きになった 年を取って だんだんサンショウウオになったから 雨のときだけ 外に出て行く いつもは色々な物の下に隠れている 知ってるでしょ? 世界は危険に満ちている…
水晶宮へようこそ 姫は127着のドレスを持っているが どれも全く似合わないので 128着目のドレスを仕立てさせることにした 水晶宮へようこそ 王子は254頭の馬を持っているが どれも全く乗りこなせないので 255頭目の馬を飼うことにした 水晶宮へ…
僕は出て行く 八月の中から 僕の中の少年が出て行く 夏の終わりから 九月に向かって 静けさと、夏の陽の 午後の鼓動の停止した 静けさと 激しさと、秋の風の 未明の雨との交錯した 激しさと その間で立ちすくむ 怜悧な寂しい獣性
カチドキの声を高らかに押しつけて 私を殺して サスライの嘆きで翻弄して 私の痛みを焼いて タメイキの下に跪き 私の憂鬱を潰して 月の白く赤く青い夜に 私を埋めて 片時も離さない 完き矜持、それとも追放した蛍、それは? タメイキの下に跪き 私の憂鬱を潰…
樫の木の下で会いましょう それが何か知らなくても 樫の木の下で会いましょう それがどこにあるか知らなくても 樫の木の木の実を私は持っています あなたはそれを見つけるでしょう 数え切れない樫の実を持って 私はあなたに手紙を書くでしょう だから樫の木…
しばらく無断でお休みしてごめんなさい 余裕がなくて。要領が悪くて。生きるだけでまあ精一杯。 --------------------------------------------------------- 囁き、君のナイフの それはカシミアでできているの? 柔らかく 僕の何かをくりぬいて 血は柘榴 君…