本日の詩

詩なり詩なり

2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

091031/24:34/ari-nomi

天上の最も美しい 光 自然と不自然の間に あって 漂っているときに 全てを 照らしてほしいのです 私はもう 何が欲しいのか わからなくなっているのです 手に入れたとたん それが 欲しかったかどうかさえ わからなくなるのです それを 知って 自然と不自然の…

091028/2331/ari-nomi

夜の終わりに 本当の夜がやってくる 夜に底はない 曙光がさして 夜の終わりを感じたら それは 新しい夜の始まり 仮装した夜は どんなに美しく着飾っても 夜であることを 隠すことができない 彼女の顔を見るのだ 美しい色彩で 彩ることのできなかった 見間違…

091027/2503/ari-nomi

紙片とチーズ 君は どんな種類のチーズが好き 私は 青い、君の好きな お皿にのったチーズが好き 夜中に 静かに コーヒーを飲んでいると 雨が かたまりのように降ってきた 明日は働きたくない 勤勉な ふりをしている 自分が嫌なんだ 庭には新しく 植えられた…

091024/2404/ari-nomi

今日はもう 強くなるのは やめようと思う 涙も出ないし 声も出ない 眠ることもできないし 食べることもできない 昨日より先週より昨年より 強くなるのは やめようと思う 弱くなって 弱くなって 今日は どんな一言にも倒れ どんな視線からも逃げ どんな風にも…

091022/2448/ari-nomi

毎日書けなくてごめんなさい。暗い詩ばっかりで申し訳ない。 ============================================================== はっきりとした 目標もなく 思い描いた ビジョンもなく たどりつきたい ゴールもなく 入念な準備も なかった それでも どういう…

091019/12:39/ari-nomi

五色の風の 五番目の色に吹かれて 風見鶏 泣いている 六色の雨の 六番目の色に降られて 風見鶏 泣いている 七色の風の 七番目の色に 風見鶏 泣いている 黒い風見鶏 あらゆる色を吸収して 吐き出せなくって苦しくって 泣いている 風見鶏 みんなお前が くるく…

To the Birthday whatever it was/091017/2408/ari-nomi

あまりにも多くの美しいあやまちが あまりにもあなたの人生を美しくする あなたの生きている限り あなたの後悔が続くとして あなたの苦闘が続くとして それらをあやまちではなくするための だれかの喜びの端緒に変えるための

0901016/24:36/ari-nomi

雨 だんだん年を取って みんなが大人になる間 私はサンショウウオになった だんだん雨が好きになった 年を取って だんだんサンショウウオになったから 雨のときだけ 外に出て行く いつもは色々な物の下に隠れている 知ってるでしょ? 世界は危険に満ちている…

091014/11:57/ari-nomi

水晶宮へようこそ 姫は127着のドレスを持っているが どれも全く似合わないので 128着目のドレスを仕立てさせることにした 水晶宮へようこそ 王子は254頭の馬を持っているが どれも全く乗りこなせないので 255頭目の馬を飼うことにした 水晶宮へ…

091013//1054/ari-nomi

僕は出て行く 八月の中から 僕の中の少年が出て行く 夏の終わりから 九月に向かって 静けさと、夏の陽の 午後の鼓動の停止した 静けさと 激しさと、秋の風の 未明の雨との交錯した 激しさと その間で立ちすくむ 怜悧な寂しい獣性

091012/2237/ari-nomi

カチドキの声を高らかに押しつけて 私を殺して サスライの嘆きで翻弄して 私の痛みを焼いて タメイキの下に跪き 私の憂鬱を潰して 月の白く赤く青い夜に 私を埋めて 片時も離さない 完き矜持、それとも追放した蛍、それは? タメイキの下に跪き 私の憂鬱を潰…

091008/23:33/ari-nomi

樫の木の下で会いましょう それが何か知らなくても 樫の木の下で会いましょう それがどこにあるか知らなくても 樫の木の木の実を私は持っています あなたはそれを見つけるでしょう 数え切れない樫の実を持って 私はあなたに手紙を書くでしょう だから樫の木…

0901005/1228

しばらく無断でお休みしてごめんなさい 余裕がなくて。要領が悪くて。生きるだけでまあ精一杯。 --------------------------------------------------------- 囁き、君のナイフの それはカシミアでできているの? 柔らかく 僕の何かをくりぬいて 血は柘榴 君…