本日の詩

詩なり詩なり

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

20180730

その年は悪天候のせいかほんとに何にもできなかった おばあさんは何でもいいからできますようにと毎日毎日たぬきの置物にお祈りした すると畑一面をおおう大きな大きなかぼちゃができて 他には何にもできなかったからおばあさんはおじいさんと いっしょにそ…

20180729

ひとさじの ご指導もご鞭撻も必要ございません 窓の脇の空き缶のサマーフェスティバルにわらわらとあつまった勢力を催している人々のようなひと悶着を 私の代わりに地下のゴミ置き場に 投げて来てくださいむしろ ひとすくいの ご同情もご共感も不要でござい…

20180720

そんなスタッカートに トラのパンを切って しましま模様を こちらに向けると ひげたちは ひとかたまりになって ふる雪 くるガキ 後腐れ と叫んで逃げていきました 残ったトラのパンに ひげのなくなった バターをバタバタつけて 食べました こぼれたパンくず…

20180716

ううう すぽんっっっとぬけちやつた あんなにしつかりとはめあつて いたのにあたまのねじのあそこ この暑さで暑さの暑の字の日と日の あいだのしつかりななめにささつた ながいながいあそこのとこみたいな あたまのねじがカムチヤツカツカレた ううう だから…

20180714

さよなら歴史の皆さん 今日からきしきし きりぎりすが 泣き始めるまで わたしは夜と寝ることに お供の蚊遣豚はドバイに 出向し南アフリカに 出張中 皆さまにはお変わりなく 末永くお幸せに さよならまたいつか 太陽のかき混ぜた手の いい匂い、夏にとまった …

20180712

軽みを帯びた時間の 彫琢の内々のひだひだに ひそみ隠れてその長さを やり過ごそうと思っていたんだ もう精一杯やったからね 夏の闇の小指から ねじきり離れた元気な 小闇がブンブン黒き 飛行体となって、すると カナブン、君は去年のカナブンとも 一昨年の…