2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧
もし世界が金と銀とでできていて 完璧な水たまりが雪に振り落ちる 桜桃だとしたら やはりレモンの一部を 楽園に忘れて来てしまったのだろう 昔一度スーパーマーケットの駐車場で 迷子になってから 迷子になってしまった 迷子になってしまった 迷子になってし…
心に向かって ピカソは刺さる、それは物語 クレーは夢見させる、君は希望 サエキは燃やす、君は命 カンディンスキーは動いている クマガイは俳句、日常にあるべきもの モディリアーニは思い出、あるいは恋、 そして明日(来ないかもしれない) カサイは箱のチョ…
止まることもできず どこまでも空の彼方へと 飛んで行き今もまだ 飛びながら どこかで春を 告げているのでしょう、 “、、、の花は、、、”いつもどこかが “、、、の花は、、、”春だから 羽がちぎれるまで飛びつづけて 血を吐くまで歌いつづけて 喉が裂けるま…
あなたが誰だか知らないけれど あなたのために歌います “桜の木は満開になると 散った花びらの方が多いくらい” 何度も何度も繰り返し 耳に残る旋律で 歌いながら飛び回り とうとうそれが頭の中の夢で 飛ぶ幻か いつか見た思い出か 今目の前の現実か とうとう…
羽よりも軽い午後に 鳥よりも明るい春に 窓辺に頬杖ついて 眠れない夜見そこなった 夢に思い耽っておりますと チェリークリーム色した春告鳥が やって来て言うには 囀りましょうか お嬢さん 嘲りましょうか お姉さん 憚りましょうか おばさん 蔑みましょうか…
夜空にとって私達はもうそんなに重くなかった 電車に乗ったり挨拶したり くだらない目標なんか書かされてる、今もそんな長い夢を見ている (完)
これは極上の授け物だと言わんばかりに とうとうどの一頭も私の顔、私の鼻、私の口、 私の息、そのものを浴びようと ちょっとした混雑と、息もつけない 圧迫のなかで、私は 気を失いかけた、 ところでどうやら彼らは 満足したらしい 彼らの鼻面で寄ってたか…
そのうちの一頭が私に近づいて くしゃくしゃの髪の中に鼻先を埋めると 一頭 また一頭 銀の二頭 銀の三頭 たてがみと額の毛で柔らかに周りの闇を 払いながら私の周りに集まって 私の 衿元や袖口から、私の皮膚にひんやりとした 銀のナイフの舌を当てると
※タイトルに関して、いつもと違っているので御不審な方へ---2011年3月の未完成作を、同年8月に一旦完成させたものの、2012年2月15日に、さらに補足した、ということです。後ろの番号は、続き番号で、これは勝手ながら、携帯で一度に上げるのが、しんどい長さ…
放たれた 小犬のごとく 花咲きぬ
仮定法 誰も言い得ぬ 欲求を 午後の 小部屋の 蝿ぞ 持ち得る
さくさくと 新雪の道 目盛りけり
明日かえるの医者と会うでしょう かえるは今度はきっと 「これは、ますます、いけませんな」 と言うにちがいありません 私はこれに銀の水差し金の椀を 賭けたっていいんだが、 私が森に行けなくなっても かえるに往診を頼もうと思っています 私はきっと最後…