本日の詩

詩なり詩なり

2015-01-01から1年間の記事一覧

20151017

じゃあ今日はここで 餃子3つのついた カモフラージュ式 点々マーカーキックを 生ビールと生春巻と 生餡巻と生渦巻と 生半可と生のりしろと セットにして注文して くれないかいくつかは メニューにないけどね えっえっセットにできるの できちゃうのまさかほ…

20151015

涙をためた カップの水面に 月が入って 浮いたり揺れたり カップのふちに ぶつかって割れて 飛びだそうとした 白い光ごと飲んだら 今夜の涙はずいぶん しょっぱいな月の光は 海とにぎやかな宴して くぼみにまだうしお

20151014

銀色硝子の玉の中で 水色金魚がお遊戯してる 老酒を飲みすぎた ぼくは幻を見ていた 真夜中に金魚はひらひらの 服を着た女の子になって ぼくを硝子玉に招いた 硝子玉に閉じこめられて 終わらない水色遊戯 目覚めると日が高く ぼくの柔らかな尾鰭は誘う

20151013

野面に冴えた 月がでる 座敷に枯れた 咳がでる 待つは千年 来ぬは万年 生きるを刹那と 言うなかれ

20151012

柿の木に 柿の実が なりました おめでとうございます 栗の木に 栗の実が なりました おめでとうございます 十月になって 葡萄もだいぶ 甘くなってきました

20101009

こたつのかたすみに 丸く丸まってる猫や こたつの上に 丸く収まってるみかんや こたつの中に 丸くかたまってる母さん みたいに ああ記憶のかたすみに ちんまりと丸く転がる 少女だった頃の記憶 泣きぬれて明日もない とばかりに、でも明日は 今日でもう涙は…

20151008

今日もやらかしました 明日もやらかすことでしょう 猫のふんみたいな毎日を 少しずつよりよりと よりあつめてよりばらばらな 人生を形成するのです 形成しなくても ふんがいせずに ふんとうするのです

20151007

この風 木の風 秋の風 千年 かけて かくれんぼ 命を かけて みましょうか

20151004

もふもふな時間に 顔をうずめて ひたっていたい しかしなんという風邪 なんというか明日は月曜 いつも こんな感じなのだよ君

20151003

これこれ この 女の顔にも 書いてある 地獄と極楽は 紙一重 とどまるも地獄 進むも地獄 地獄の 扉を 一枚 一枚 開けていくと 底には 何が 待って いるのか たどり着きたく 焦がれて いるのが 息を 忘れる 恐ろしさ

20151002

かつんかつん そして こつん 何か当たるものが あって それでそこまでが 自分だと わかる 自分を 形づくるもの 他者 それが 命と交換しても 出会いたいもの なだれ続ける自我に 足を取られて ふと 振り向くと 醜悪で 不可思議な 欲望が まだ お前の 後退を …

20151001

駅前はぐるりと 回って 何台かのタクシーが とまったり動いたり 時々バスだいぶ ぶんぶん言って ぷしゅ、しーととまって 四角い、そんな ロータリーの真ん中には 一本の木 生まれた時の ことは覚えていない ここに 連れて来られてから ずっと 長い夢を見てい…

20150930

カシュカシュ カシュカシュ 薄暗い 部屋の隅で 孤独が 鳴いてら 大きな 画面を 青白く 光らせて 唾吐いたって 片隅から いなく なりは しない 薄汚い 魂の隅で 孤独が 鳴いてら カシュカシュ カシュカシュ

20150929

ああそうかい ああうそかい どうもこの 秋風って やつが いけないんだ 駄目なんだ 涼しくってさ 馬鹿なんだ 涙目に 月の光が 全然 足りなくって 蹴とばす ものが なくってさ 地面 蹴ってる

20150928

未来は今どんなものか わからないから 変えられないけど 過去は変えられるんだ そもそもそれがあったか どうかすら定かでないし 定かなら定かであるほど どうにでもなるのさ

20150927

軽く甘く 柔らかな 血の匂いが 大好きなんだ 豊潤にあらわに 満ちて 鼻腔に刺さる ふくよかな 生あるいは死の匂い

20150924

彼女は甘い すごく甘い フルーツキャンディの 匂いがするんだ 弟はそれを 腐った無花果の 匂いだと言うけど 奴はまともな 無花果だってまだ 一度も食べたことがないんだ ぐずぐずに甘い フルーツキャンディの 匂いが鼻腔から 脳髄を貫いて 走り出して 死んで…

20150923

そよそよ さわさわ 秋の日に昼 夏の光が たまさかよみがえり ぎらぎらした白さを 失ってなお熱く訴える 私を忘れないで下さい かりにもついこの間まで 時を統べる王として 命あるもの冷えた血にも 駆けだす力を与えようと 君臨してきたもの 私を忘れないとあ…

20150920

丸い水色の中に 音楽が聞こえたので 飛び込んでいった その水色になるために 聞こえないときもずっと 旋律は奏でられている 水色はもう水色に見えない

20150919そういえば

世界中から 美しい表現を 拾い集め 選りすぐって そう簡単に 詩にしない!

20150919

ありがとって言ったら うが足りないって 言われました う、う、う、う うりうらうらら う、う、う、う うららかうとうと う、う、う、う うみうそうつうみ うかんでうかべて うきうきうきうき

20150917

おはよって言ったら うが足りないって 言われました う、う、う、う うかつな うなぎが うわぎに うかんで う、う、う、う うきわを うきみに うさぎを うらぎり う、う、う、う うらしま うらやみ うみかぜ うらんで う、う、う、う う、う、う、う

20150915

ある一定の 風景があるということに 耐えられないから 白い壁で四方を取り囲み どんな場所も 思い描くことが できるようになった どこにも行かず ひどく自由になった 僕の心

20150914

今日、風を取ったよ 手の中に握ってつかまえた それからひらいた 手のひらから風を逃がした 手の中に秋 風は生きて行ってしまった 他の風と一緒になって ここにいたのに もういなくなってしまった またつかまえてまた放す 一番つかまえたいのを つかまえるま…

20150909

町に灯がともる 夜がようやく 姿をあらわしはじめる こちらから見えていても 向こうから見えないことがある こちらから見えなくても 向こうが見ていることがあって かたちづくられてゆく それぞれの輪郭

20150815

通路の右側か左側に寄って 並んでください真ん中には かたよらないで下さーい、と ずいぶん面積の狭い お立ち台に立った 警備員らしき人が くりかえしくりかえし でんぐりがえしもしかねない 狂いそうな暑さ、華氏何度かの中 何度となく拡声器を使って 呼び…

おまけ

4ヶ月も詩を書かなかった 死んだも同然だったな

20150814

コインブラの僧院に 通学路ができて 学生がたまって アイスクリーム屋ができて 星の青い夜には 彼らがたかって甘い 長い列をなしたり 丸い輪をくんだり ふらふらと道に出て 酔ったような目で車を 見送るものだから みんな困っているという 学生を追っ払えば…

20150422-12

んならんならそんなら つや消し火消しジョウビタキ しゃっくりどんぐり松ぼっくり 焼けぼっくいに焼きはまぐり 朝までゆっくりお休みよ ここにはだんごも茶っぱも ないけれど車庫は車があっての もの殻はかたつむりあっての ものお空は虹があってのもの はま…

20150422-11

車庫ったら、 車庫 今日帰りが遅くなったのは さあ あれだあのお屋敷立派な 門が木の門が ついてる農家の門の前に 眉毛の太い尻尾の広い ほうきみたいな 尻尾なんだぜあの犬の 狛犬のにやけた顔回りの くるくるした石の毛 石の目石の牙した 狛犬のある なく…