本日の詩

詩なり詩なり

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

20160420

青鷺、青鷺、青鷺さん 君たちはそんなに大きいのに どこに巣を作っているんだろ どこにもここにもかしこにも 人間さんと同じです 君たちもそんなに大きいのに ここにもそこにもあそこにも 海の上から風の丘山の中から雪の下

20160419

わたしはいじめられています それはわたしが弱いから まあそれはしかたがない わたしはいじめられています それはわたしの見た目がみっともないから まあそれはしかたがない わたしはいじめられています それはわたしがうまく話せないから まあそれはしかた…

20160419

わたしはいじめられています それはわたしが弱いから まあそれはしかたがない わたしはいじめられています それはわたしの見た目がみっともないから まあそれはしかたがない わたしはいじめられています それはわたしがうまく話せないから まあそれはしかた…

20160417表彰状

表彰状 あなた様 これを読んでいるあなたは 周りの方々の多大なる努力と うっかりした偶然別名必然および 幾多の幸運あるいは不運により 今もどういうわけかわからず 生きているよってその努力なきに しもあらず努力とわけもなく当詩に 出くわした時宜を別に…

20160414

電車の中で ネクタイしたおじさんが もうひとりのおじさんに 寿司屋の茶碗蒸しが食いてぇ と言った 電車は走って走って おじさんを寿司屋に 連れて行くかな 茶碗蒸しは寿司屋で おじさんを待ってるかな それほどでもないんですけど やっぱり熱々やわらかに

20160413

一つの人生は 一篇の美しい詩のように なりたい 一篇の詩は 一つの美しい人生のように なりたい 長さや華々しさより むしろ それがすっかり滅びたある日 もう誰も思い出すことなく のどかに人びとが陽の下で 体を伸ばしてしまえるような そんな見ぬ日をあら…

20160410

さみしげ 桜吹雪に うってつけ 一人日和 暮れたか どうだか 鈴放り 闇に 音なく 風眠る

20160409

半ば狂気のように 走らずにはいられない 光の方へ 疲れている? そんなこと 近づいていけば いくほど光は熱くなって 燃えてしまうだろうと わかっているのに 引き寄せられて 彼は明日 希望という名の女を愛している

20160405

ずっと離れているせいか もはや離れている気もしない 私のかたわれ左の靴下 ずっとそばにいるせいか もはや近くにいる気もしない 私のかたわれ右の靴下 乾いたら仲良くまるまって 引き出しの中で眠るんです こんなに小さくまとまって 次の出番までおやすみな…

20160404

そういえば裏庭に 姫百合がさいて いたんだっけなあ ぼんやりと日陰に 白く光って 思い出して ひょいと裏庭を のぞいたら花などない じゃりじゃりした地面に わずかに苔むして 黒白の丸い猫が脇の ドクダミに目もくれず 悠々と歩いて行った、西へ あれは夢で…