本日の詩

詩なり詩なり

20141218

私はいつも海の記憶に戻ってゆく
冬の夜の闇の中で風が鳴る
鯨はこんな時も重い波に尾を
もたげ潮の中で風の音を海の
中に吹く風の音を聞いているの
私はどの鯨も知っているしどの
海も知っているただこんなにも
風が集まって束になって吹く夜に
私の知っている尾を持つ、私は鯨を尾で知りわけているのだが、あの鯨、ああ、あの鯨、どうしたら君に会わせられるかわからない、私の一番よく知るあの鯨が住む
あの海で波が風吹かせてるかは
知らないでも君は知ってると思う