本日の詩

詩なり詩なり

20140323

今日、彼らの庭で一匹の猫が死んだ
勿論、そんなことはこれまでなかった
彼女は家に入って来るなり言ったのだ
「猫が死んでる」
そこで彼はこう聞くしかなかった
「どこで」
そりゃないだろうさこの期に及んでそんな質問
しかし彼女はこう答えるしかなかった
「庭で」
このうち、他に、外には何もないんだから
そんな答えも全くどうかしてたんだがしかし
死んでいるって一体どうしてわかったんだろう
「死んでるようには見えないけど全然動かないから」
もう毛のかたまりがただ伸びてるみたいに?
勇敢な鼠の家の猫の敷物みたいに?
これは彼らには随分不愉快かつ驚愕的な
今日の出来事だった
勿論、その猫は彼らの生きてる猫じゃなかった
死んでる猫でも彼らの猫じゃない
はずだった
死んでる猫なんて、どうしてどこから
やって来たんだろう
(つづく)