窓を開けて星空の夜風に
今日の顔を脱いで干したら
魂の方は薄くなったところを
ちぎらないようにそっと
電子レンジに入れてチンしよう
まだ7年と7ヶ月しか経っていない
最後にストレートな物言いをしてから
朝まで何者でもなく
影は昨日と埃とより良きティッシュの
間でささやかな寝息をたてる
干してある顔から這い出した
虫たちが空を飛び明日の夢を
集めているあいだ
湿疹の右手は廃墟の左手に
失われ
等高線をずらしながら北上する
明日はやめてあさってまで
待とうか
春まで待とうか
こたつまわりにちらばった骨を
組みなおしてこの
やけに脆く構築したシステムを
再度
やけつく市場に投入するの