(昨日の1からの続き)
緑のかえるはへの字の口をへの字のまま
じっと黒い目で私を見つめて
「そうですな。誰もみないけませんが
特にあなたはもういけませんな」
と言うのです
私はシャツのボタンをひとつずつゆっくりと
はめながら
「私が特にいけないのですか」
と聞きました
緑のかえるは灯火の向こうの窓にちらっと
目をやってまた私を見つめて
「そうですが、みなもいけません」
と言うのです
私は不思議なことに
その時ちょっとおかしくなって、
(続く)