本日の詩

詩なり詩なり

230922

それからずっと欲しかった刀で

空のはじっこを削ぎ落として

涼しい秋の公園の

楽しい駆け足の靴に隠す

これが前からの望み

もう良くならないとわかっているから

ずっと欲しかった刀で

なだらかな肩のはじっこを

どこから来たのか忘れて

つぶつぶしている砂っこを

紅葉のよそおいのあいだを

なめらかに流れる風の子を

削ぎ落として

楽しい鬼ごっこの靴に隠す

こってりとした血を広げて

時は素敵に流れるだろう

もう良くならないとわかっているから

これ以上ないほどの切れ味