今宵またベッドに横臥して
食べ飽いたビワの不透明な
火の色を憎んでいると
派手な音がしたので窓を開ける
はじけ散る光はとりどりのみどり
早い緑遅い緑針葉樹の緑落葉樹の緑
いくらか夜風にわたしの肺は騒いだ
光は消えて闇からはとりどりの光が
葉になって降ってくる
風に乗ってこの窓辺にも来る
ああどうして手を伸ばしてつかんだ
ミントの葉と夏みかんの葉と名前の
知らない一枚の葉これをどうしよう
わたしはビワよりブルーベリーが好き
こんどはしめったラベンダーの
花火を見せて、夜よ、きみが許すなら