私たちは何を恐れているのだろうか
もはや手に入らないものは何もないというのに
ほとんど何も
どんなところからもどんなものからも
何の罪悪感も感じることなく
最適なところから最適なものを最適なタイミングと最適な対価で
享受するすばらしいシステムを持っているというのに
もう買えないものなど何もないではないか
ほんの少し
ほんの少しのものを残しては
そうして
そんなものは考慮に値しないものか
今やまもなく正当に商化されようものではないか
それなのに
私たちは何を恐れているのだろう
言ってしまえばよいではないか
頭の良い人たちか頭のおかしな人たちが
たばかって悪い夢を見た
それを真実だと信じ込ませようとしているだけだと
しかし
私たちは彼らの問題ではないと知っている
これは私たちの問題で
私たちが何を恐れているのかまだ
誰もわからないのが今もっとも恐ろしい
ここを出るために毎日正当な仕事をし、正当に愛し、正当に食べ、一度だって、信号無視さえしたことがないのに
私たちは知っている
私たちはあまりに残酷で規定することすら難しい
罪を
いや
これはまた別の時
別の日
別の人が考えるだろう
何しろ
私たちは
善良に
生きるのに
麻痺しているのだから
知るよりも
とりあえずビールを
とりあえずテレビを
そして
とりあえず友人という名の
共犯者に連絡させてくれ
沢山の便利な機械で
そして大好きなあの人のあそこに
潜り込ませてくれ
本能だって
こうやって使えば自由だ