本日の詩

詩なり詩なり

20130921

罪な日常が
巨大な手の指のあいだから
零れおちてくる
それは青灰色のアスファルトに腹を向けて
ひっくり返った金色のとんぼ
羽が胴体よりもずっとずっと長くて
これでどこまでも飛べるはずだったのに
水道屋さんの隣には
管理人さんが住んでてね、
僕その人の名前知ってるよ」
その人の名前は加藤さんて
言うらしいし、紅葉もまだだから誰も今日は
外に出ないんだ
死んだのは完全にとんぼだけなんだ
巨大な羽が金でできたとんぼ
アスファルトがきれいな青灰色に見えてきた
わたしもおかしくなったのかな
世界が色をかえたのかな