2009-08-14 090814/11:52/ari-nomi 本日の詩 #詩 髪の中にある雪片が 掌の熱に溶かされていく 湖の底には青いカメリアが 月の光に照らされて 脆弱にして残酷 傲慢にして繊細 醜悪にして利己的 愚鈍にして尊大 家の者はみな病み 犬までも白昼に咳をする 百合だけが夜に重い薫りで 部屋の空気を段階的に 狂わせ紙片に残された一筋の 髪が知の哀しみを告げる あれが雪だと知ってなんになる のでしょうすぐ水になって しまうのですからその 一生では