本日の詩

詩なり詩なり

090814/11:52/ari-nomi

髪の中にある雪片が

掌の熱に溶かされていく

湖の底には青いカメリアが

月の光に照らされて

脆弱にして残酷

傲慢にして繊細

醜悪にして利己的

愚鈍にして尊大

家の者はみな病み

犬までも白昼に咳をする

百合だけが夜に重い薫りで

部屋の空気を段階的に

狂わせ紙片に残された一筋の

髪が知の哀しみを告げる

あれが雪だと知ってなんになる

のでしょうすぐ水になって

しまうのですからその

一生では