本日の詩

詩なり詩なり

240212

あらゆる情報が

手の中にあって

調べれば

得られる気がするのに

本当に欲しいものは

決して手に入らない

 

自分は何をしたいのか

自分は何をすればよいのか

 

おおまかな

ラインに沿って

退屈というものに

窒息し酸欠のまま

日々ぶつかってくる

無意味さの濃縮された

作業をこなしながら

 

仮死状態で

いつか来る本物の死を待つか

 

何もない

白紙に

目が眩むような

恐怖を覚え

一歩踏み出すたびに

途方もない数の捨てた選択肢に

ほぼ気を失いながら

それでも前に進むと信じて

同じところをぐるぐる回りつづけるのか

 

その真ん中の頃合いはなく

どちらも同じことなのだから

占いも

宗教も

カウンセラーも

コンサルタント

親も

子も

連れ合いも

親友も

この恐ろしい孤独から

引きずり出すことは

できない

 

それほどまでに自由

飛べ

落ちるために

飛ばなくても

お前は落ちるだろう

落ちたところからまた

飛ぼうとして

 

もがきながら

舞い散る雪のように

深い地獄の底に

落ちてゆくのだろう