雷鳴が消え残る
うすぐらい耳の穴
小さな稲妻が来た
またもう一つ来た
目の近くに走る光
ハチミツの川を泳いでいた
体中を光らせ芝生に
横たわると蟻が
花の名前が燃え残る
無いと欲しい
あると要らない
不可能な距離をひとつ
ピアッシングした
右耳の穴に入っていった
人前では耳の後ろに隠れている
ときどきは出てきて
眼鏡のつるをわたり
左耳にも散歩する
今日はセントラルパークだ
恥ずかしがりやの蟻が耳に住んでる
稲妻のせいで頭痛がひどいよ